養育費

高校・大学にかかる費用は養育費に含まれるの?

養育費はあくまで子供を育てていくうえで毎月の生活に必要なお金です。しかし育児には毎月必要なお金とは別にまとまったお金が必要な場面もあります。

特に子供の中学、高校、大学の入学時には入学金や制服代、教科書代など合計するとかなりのお金が必要になります。

子供が小さい場合は、ずっと先の高校や大学の進学は不透明なところもありますが、お金の工面ができなければ子供が進学を希望していても行かせてあげられない。という事も可能性として考えられます。

では、高校や大学の入学金や学費は養育費に含まれるのでしょうか?また、これらのお金を養育費の支払いとは別に約束することはできるのでしょうか?この記事で詳しく解説していきます。

大学進学率は55%超

文部科学省の調べによると、2020年に卒業した高校生のうち大学または短大に進学した人の割合は54.4%超とも言われています。

実に子供の2人に1人は高校卒業後に大学または短大に進学しているということです。専門学校に進学する割合も合わせると、高校卒業後は何らかの学校に進学する可能性が非常に高いことがわかります。

養育費はいつまでもらえる?

上述したように、多くの高校生が卒業後に進学するとはいえ、高校を卒業して進学せずに働くという道を選択する子もいます。

養育費を払う父親としては高校を卒業したらすぐに働いてほしいから養育費は高校までしか払わない。養育費をもらう母親としては子供が希望したら進学をさせてあげたいから進学をした時には養育費を延長してほしい。

このような考え方の違いで揉めることは少なくありません。揉めた場合の一つの基準は両親の学歴です。養育費延長の判断の基準として父親と母親の学歴が参考とされることがあるからです。

父親も母親も4年生の大学を卒業している場合はその子供も4年生の大学を卒業する可能性があるだろうと判断されることがあります。

授業料の他にかかるお金とは?

授業料の他にかかるお金は下記のようなものがあります。

・通学の交通費(学校が遠ければ負担増)
・就学旅行費(行き先が海外や沖縄などであれば10万円を超えることも)
・塾や習い事の月謝
・制服、ジャージ、上靴などの購入費
・教科書代

通学の交通費は卒業するまで毎月かかるお金です。高校の授業料が実質無償化になったとしても交通費は実費になります。

また、学校によっては修学旅行が海外だったりすることもありますので、そうなると10万円を超えるお金がかかることもあります。

制服代も夏服と冬服がありますし、子供の成長が早ければ買い替えも頻繁になるでしょう。

このように授業料以外にも目に見えないお金がたくさんかかるのが子育てです。

養育費以外のお金を払ってもらうには

上述したように子供が学校へ通うということはお金がかかるということです。ひとり親家庭の免除や高校の授業料無償化が適用になったとしても0円で学校に通えるということではありません。

制服代や修学旅行代などは離婚するときに養育費とは別に払ってほしいと取り決めをしておかなければ、離婚後に払ってほしいとお願いしても難しいと断られてしまうこともあります。

こういった費用は毎月の養育費とは別に「特別な費用」となりますので、離婚協議書や離婚公正証書で養育費を取り決めする場合は特別な費用の負担をどのようにするかも詳しく決めておくと離婚後のトラブルを防止できます。

養育費を支払う側の父親としても書面に書かれているお金以外の請求を逐一される心配がなくなるので、特別な費用の負担をしっかりとり決めすることは父親、母親双方にメリットがあることなのです。

離婚時の子供の年齢は?

離婚をする時に子供が未就学児の場合は、高校進学や大学進学は10年以上も先の話になりますのでなかなか見通しが立たないところもあるでしょう。

小学校高学年にもなれば、子供の学力もだいたいわかってきますし、興味がある分野や部活などの様子に方向性がでてくる子もいます。

中学生になれば行きたい高校の目途があるでしょうし、高校生になればその学校の進学率等も参考になるでしょう。

離婚の前に子供の進路がある程度見通せる状況であれば、子供の意思をくみとり父親も母親もなるべく子供が希望どおりの学校にいけるように配慮をすべきでしょう。

離婚をきっかけに決まっていた進路を両親が覆すことだけは避けたいものです。

高校は実質授業料無償化

高校無償化制度の正式名称は、「高等学校等就学支援金制度」といい、2010年に開始した国の制度で、受給資格を持つ生徒には国から支援金が出ます。
所得の制限はありますが、高校の授業料が実質無償になります。

一部の私立高校でも所得の制限がありますが、実質無償化となっているところもありますので、高校の授業料についてはそれほど心配することがなくなりました。

大学は奨学金がある

大学に進学する場合は奨学金を借りる学生も多いです。奨学金のタイプには二つあり返さなくて良い奨学金と就職してから返済をする必要がある奨学金があります。

また、学業の成績や部活動の成績によっては学費が免除になったりすることもありますので、父親が大学進学以降の養育費の支払いに難色を示している場合は、こういった制度で利用できるものがないか確認をしてみましょう。

子供と父親の面会交流が大事

自分は高卒で働いたのだから、子供も高校を卒業したら働いてほしい。父親がそう思っていたとしても、子供と定期的に面会交流をしていくうちに子供の口から直接、将来の夢や行きたい高校、大学の話を聞くことで子供の進学を応援したいという気持ちになり養育費を延長して払ってくれたり大学の学費を援助してくれることもあるでしょう。

直接会うことが少なくても今はスマホがあればLINEのやりとりなどで父親と子供が連絡をとる手段はたくさんあります。

子供から直接進学の気持ちを父親が聞くということが高校卒業後の養育費の延長には大切なやりとりだと思います。

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