別居 婚姻費用

別居しても離婚しないメリットとデメリットを徹底解説

夫が家から出て行って強制的に別居になってしまった。。。夫からは離婚を催促されているけれど、離婚届を書くことはできない。。。そう考えて悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

夫が出て行った原因が不倫なのであれば、有責配偶者からの一方的な別居と離婚には同意することができないという方も少なくありません。

また、小さなお子さんがいる場合は夫が急に出て行ったからといって、自分も引越しをするのはとても急すぎて対応が追い付かないということもあるでしょう。

この記事では夫が出て行って強制的に別居になった場合でも離婚を選択したくない方へメリットとデメリットを詳しく解説していきます。

まずは婚姻費用を請求する

夫が勝手に家から出ていって、生活費をくれない場合はすぐに婚姻費用を請求しましょう。まずは夫に直接婚姻費用を払うように依頼をして払ってくれればそれで良いですが、難色を示したり、そもそも支払う気持ちがなかったり、連絡がとれないような場合は婚姻費用を請求する調停を申し立てることも検討しましょう。

婚姻費用のように毎月支払う必要があるお金は支払わない期間が長くなるほど相手は「払わなくてもよい」という気持ちが大きくなり、きちんと支払をしなくなる可能性が高くなります。調停を申し立てると申し立てた月から計算して支払うよう審判になることもありますのでなるべく早く申し立てたほうが良いと思います。

婚姻費用はいつまでもらえる?

婚姻費用は離婚が成立する時までもらうことができます。離婚が成立したらお子さんがいる方は養育費に切り替わり、お子さんがいない方はそこで支払いが終了となります。

つまり離婚を拒否していて離婚が成立しない状況であればずっと婚姻費用をもらうことができるということです。

しかし、婚姻費用を支払う側としては、いつ成立するかわからない離婚を待ちながらずっと婚姻費用を払い続けるというのは精神的にも金銭的にも負担がとても大きいため、相手方から離婚調停を申し立ててきたり、ある日突然婚姻費用の支払いを止めてしまう可能性もあるので注意が必要です。

別居が続くと離婚が認められる?

家から出て行った夫としては、すぐにでも離婚を成立させたいという思いでしょう。妻が離婚に同意しなければ離婚はできない事はわかっていても、別居期間が長引けばいつかは離婚できると考えている方もいます。

別居期間が3年になると婚姻関係の破綻が認められ離婚することができると思って家を出て行く方もいますが、実際に離婚裁判となると別居期間は5~10年は必要なこともあるようです。

別居したからといっても妻が離婚に応じない状況では離婚をすることは実際には難しいのが現状です。

離婚調停をしたり、離婚裁判をしている間もずっと婚姻費用の支払いは続きますので精神的にも肉体的にも疲弊してくる人も少なくありません。

離婚せず別居をするデメリットは?

ひとり親家庭の優遇が受けられない

離婚せずに別居する一番のデメリットはひとり親家庭の優遇が受けられないことです。

特に認可保育園への入所はひとり親家庭の場合は入所しやすいということもありますし、保育料も原則として夫婦の所得で計算されるのでデメリットと言えるでしょう。

また、児童扶養手当も離婚をしていない状態では原則として受けることはできません。

市営住宅や公営住宅などでも、ひとり親であれば入居が優遇されるところもありますがそういった優遇も受けることが難しくなります。

夫の年収が低く、婚姻費用算定表でも毎月の婚姻費用が少ないようであれば離婚をしてひとり親の優遇を受けたほうが金銭的にはメリットがある場合もありますので確認をしてみましょう。

精神的な負担が大きい

離婚をせずに別居を続ける2つめのデメリットは精神的な負担が大きいことです。別居を続けることで婚姻費用の調停や離婚調停をすることになる可能性もあります。調停は気力も体力も消耗しますし時間もかかります。

また、別居を続けることで相手方から心ない言葉をぶつけられたり、義両親からも心ない言葉を言われる可能性もあります。あなたの両親や友人からも離婚をしたほうが良いとアドバイスされることもあるでしょう。

新しい仕事を探したり、家を探しているうちに早く離婚をして自分の人生を進みたいという気持ちになることもありますが、調停や裁判の最中では自分の意見を変えることになってしまい、モヤモヤした気持ちを持ち続けることになる方もいます。

離婚をせずに別居を続け、その期間が年単位になるとあなたの心の負担が徐々に大きくなる可能性は十分に考えられます。

離婚条件が良ければ離婚を考える

家から出て行った夫は、あなたと離婚しようと考えてあなたに有利な離婚条件を提示してくる可能性もあります。

もし、財産分与であなたに有利な条件を提示してきたり、離婚後も生活費の援助を続けるなどを提示してきた場合は離婚に応じることも検討をしてみましょう。

なぜなら、あなたに有利な条件を提示してくる理由は夫はなるべく早く離婚を成立させたいという気持ちがあるからです。夫が提示してきたあなたに有利な離婚条件でもあなたが離婚をしないと突っぱねてしまうと夫も考えを改めて財産はきっちり2分の1にして離婚後は養育費以外のお金は一切払わないと主張を変える可能性があるからです。

もしあなたに有利な離婚条件を提示してきたら感情的に反射的に拒否をするのではなく、あなたにとってのメリットとデメリットをしっかり考えて検討しましょう。

別居が続くと再構築は難しい

別居期間が長引くと残念ですが再構築は難しい状況になるでしょう。あなたとしては夫の帰りを待っていたい気持ちはあると思いますが、別居を始めてからすぐに夫は新しい生活をスタートさせて気持ちも切り替えてしまっていることもあるのです。

もし、自分から家を出て行った夫が家に戻ってきたとしても、その後の夫婦生活は難しい状況になる可能性もあります。何よりあなたが「また出て行ったらどうしよう」という思いを常に抱えて夫と生活することになるのです。

別居期間が半年以上続くようなら、離婚の方向で少しずつ気持ちを切り替えて離婚の準備を始めるのも一つの方法です。

離婚の準備は意外とたくさんありますので、色々なことを調べたり手続きしたりしていくうちにあなたの気持ちにも変化があるかもしれません。

婚姻費用は書面を作成しましょう

婚姻費用の支払い約束は口約束で終わらせず公正証書を作成することをおすすめいたします。

別居期間が長引くと婚姻費用を払わなくなる可能性が高くなるからです。公正証書を作成しておくことで未払いになった場合に強制執行の手続きができるようになります。

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