離婚調停

離婚調停を申し立てられたら何をすべきか?押さえておくべきポイントを解説

離婚問題で配偶者との話し合いがうまく進まなかったり、相手方の離婚条件に納得しなかったり、離婚をしたくないと拒否をしていると配偶者が離婚調停を申し立てることがあります。

頭のどこかで離婚調停という言葉があったとしても、実際に裁判所から書瑠が届いて離婚調停を申し立てられたことを知ると、驚き動揺してしまうこともあるでしょう。

しかし、離婚調停を申し立てられたからには、離婚調停に向けて準備をしたり知識をつけたり自分の頭の中を整理して対応する必要があります。

では、離婚調停を申し立てられたら何からはじめたら良いのでしょうか?この記事では離婚調停を申し立てられたら知っておくべきことと押さえておくべきポイントを解説していきます。

離婚について自分の気持ちを整理する

家庭裁判所から離婚調停の書類が届いたら、まずは落ち着いて中身を確認してみましょう。離婚調停の申立書には、離婚調停を申し立てた相手方の希望が書いてあります。

離婚理由の欄には「こんな事していない!!身に覚えが全くない!!」ということもあるかもしれませんが、あくまで相手方が思うところが書かれているだけですので感情的にならずに確認しましょう。

離婚調停の申し立てについて、まず考えなければならないのは離婚をするのかしないのかです。

相手方はもちろん離婚を希望しているから離婚調停を申し立てたわけですから、それに対してあなたは離婚を受け入れるのか受け入れないのか気持ちを整理しなければなりません。

大きくわけるとあなたの気持ちは下記のどれに該当するでしょうか。

①どんな条件を出されても絶対に離婚はしない
②こちらの希望どおりの離婚条件なら離婚をしてもよい
③ある程度、希望どおりになるなら離婚をしてもよい
④どんな離婚条件でもいいから早く離婚したい

答弁書を書く

離婚調停の手続きの中で申し立てられた側が最初にやるべきことは、答弁書の提出です。答弁書は離婚調停を申し立てられたことを通知する書類に同封されています。

答弁書を提出しなくても調停の日に出頭すれば話し合いはできますが、有利に進めるためには事前に答弁書を提出して、調停員にこちらの言い分を理解してもらっておくことも大切です。

できれば調停の日の1週間前には家庭裁判所に提出できるようにすると、調停員があなたの書いた答弁書に目をとおす時間ができますので前もって提出をするように心がけましょう。

答弁書はあなたがどのように離婚調停をすすめていくのかによって書くべきことも変わりますので詳しくみていきましょう。

離婚はしたくないと主張する場合

相手方はもちろん離婚を希望しているから離婚調停を申し立てて。きています。それに対して離婚はしたくないと主張するのであれば、相手方の申立書の離婚理由を確認して反論を書いていきましょう。

性格の不一致と書かれている場合は具体的にどのような内容なのかわかりませんので、思い当たるところを予想して今後の夫婦関係を継続していくための改善策を書いて提出するとよいでしょう。

不倫やDV・モラハラを主張している場合は、身に覚えがあるなら素直に認めて、これまでの相手方に対する言動を真摯に振り返って、改善するためにどのようなことをすべきなのかを考えて、それを答弁書に書くことが大切です。

離婚したい相手に対して離婚したくないと反論するためには、今後の夫婦関係においてどのようにしていくかという考え方が大切です。夫婦関係を改善するための改善策とあなたのやり直したい気持ちを答弁書に書いてみましょう。

不倫をした側が離婚調停を申し立ててきた場合

基本的に不貞行為をした側からの離婚請求は一定の条件が揃わなければ認められません。もし、不貞行為をした側が離婚調停を申し立ててきた場合は自分は不貞行為をしていないと主張してくるでしょう。

反論するためには不貞行為の証拠が必要です。不貞行為の証拠とともに、あなたは離婚の意思はなく再構築を望んでいることを答弁書に書きましょう。

離婚条件について争う場合

離婚の条件について争う場合は、まずあなたの希望する離婚条件をしっかり固めておく必要があります。

紙に書いて整理をして考えると良いでしょう。紙に自分の希望する条件を書き出したら、次にその条件をどこまで譲れるかを考えます。例えば慰謝料なら、できれば300万円はほしいけれど200万円でも払ってくれるならいい。と思うのであれば提示する離婚条件は慰謝料300万円で妥協できるのは200万円までということになります。

養育費や財産分与についても同様に「できればこうしたい」という条件と「ここまでは譲ってもいい」という下限を決めておくのです。

そうすることであなたの主張は一貫性がでてきますし、相手が返答するたびに感情的になることも少なくなるでしょう。

感情的にならない

離婚調停では調停員を通じて相手方と話し合いをしますが、心がけていただきたいのは感情的にならないことです。

調停員も人間ですので、あなたがキツイ口調で話したり不愛想な態度をとると嫌な思いをして、あなたへの態度が固くなることもあります。

調停員とのコミュニケーションがうまくいかない場合、あなたにとって有利に調停を進めるのが難しくなることもあります。調停員と上手に話をすすめるためには、あなたの条件や主張したいことを紙にまとめてそれを確認しながら話をして、調停員からの話はメモをとっておきましょう。

そうすることで感情的にならずに冷静に的確に調停員に話をすることができるでしょう。

弁護士に依頼をしたほうがよいのか?

離婚調停は基本的に夫婦二人の話し合いです。調停員が二人の間に入って双方から話を聞いて話し合いをすすめます。

弁護士さんにお願いしなくても調停は実施することができますが、心の負荷が大きく調停員にうまく話しができないような場合や、相手方が弁護士を依頼しているような場合は弁護士さんに事前に相談してみるとよいでしょう。

別居している場合は同時に婚姻費用を請求する

既に別居している場合は相手方に婚姻費用を請求することができます。もし相手方が婚姻費用を全く払っていないのにも関わらず離婚調停を申し立ててきているような場合は、離婚調停と同時に婚姻費用を請求する婚姻費用分担請求調停を逆にあなたから申し立てることもできますので検討してみるとよいでしょう。

調停の欠席はしないようにする

調停を欠席しても、ただちに調停が打ち切られるわけではありませんが、2回、3回と欠席を続けた場合には、話し合う意思がないものとみなされ、「調停不成立」となることもあります。

調停が不成立となった場合、離婚訴訟に進むことができます。裁判になった場合に欠席を続けると最終的には相手方の言い分どおりの判決(欠席判決)が言い渡されますので注意する必要があります。

気分がのらないから、嫌だからという理由で欠席を続けると、あなたにどんどん不利な状況になることもありますので決められた日時に調停に出席をしましょう。

調停が不安な方は当事務所のカウンセリングをご利用ください

誰でも裁判所に行くのは緊張しますし、突然離婚調停を申し立てられても自分の気持ちがうまく整理できないこともあるでしょう。

当事務所では離婚調停に向けてご自身の気持ちや離婚条件を整理できるようにカウンセリングを実施しています。

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